休職期間の延長

休職明けるまであと半月ちょっとというところ、主治医のところへいつも通り通院しました。「いま、今後のことどう考えているのか?」の問いかけに、「会社では、仕事量の軽減は考えているが、同じ上司の部署以外に空きがないということ。(=同じ部署に戻るという選択肢しかないこと)また、その上司は、私で2人目のうつを発症させたストレッサーにかかわらず、何のお咎めもないこと。そのような上司や会社で働いていける気がしない。転職したいと考えている。」と伝えると、先生から「休職期間、延長しましょうか。あと2ヶ月ぐらい。診断書も傷病手当に必要な書類も全部書きますよ。」と提案がありました。私は、退職することを考えていたので、驚き黙っていると「現在の休職期間があける前に再診して、その時にお気持ち聞かせたください。私は書きますよ。」と言われました。

 

帰路につく頃には、先生から提案が有難いものであることに気づきました。早速家族に報告すると、みんな安心していました。

 

それから三日後人事から現状報告依頼がはいり、現在主治医から延長の話が出ていると連絡をしました。原因は、上司に対する恐怖心が消えないからだと伝えました。メール電話で自分の思いを素直に言いました。でも、人事は、上司のことも評価できるところはあり、そこを活かしていきたいと言っていました。直すべきところも理解できたので、上手く調整するように働きかけたいと。人事は、未だに私のメンタルが弱いからなったと思っていると思いました。とりあえず心に響くのかは?さておき、言いたいことは言い、休職に向けて準備をすることで話が終わりました。あとは、実際に給与を支払っている事業部がどういう判断をするかですが、休職を拒むことは、起因から考えて難しいと考えています。または、辞めてもらうために、何か条件を出してくるかもしれません。いずれにせよ、必要書類を提出し、今後に備えることにします。

休職期間 後半

ついに休職期間の終わりが近づきました。まだ、転職先は決まっていません。三社面接には行きましたが、一社からは断られました。英語面接でしたが、どこか自信がなかったのが出てしまっていたなぁと今になっては思います。ただ、それも含めて縁なので、その会社が自分の次のステージではないという事だと思いました。

 

気分転換にランチしないか?と元同僚がランチに誘ってくれました。人事経験豊富な方で、色んな相談に乗ってくれました。まず、考えすぎないこと。そして、元気であれば、仕事は後でもどうにでもなるよ、ということ。当たり前のように聞こえる言葉ですが、かなり強気に自信を持って言っていただき、「そうかもしれない。」と思えました。仮に退職したとしても、今までの経験が消えるわけではないので、元気さえあれば就職できる。年収は10%ぐらい減る可能性は確かにあるが、そんなのこれから取り返せるよ!も言われました。全てその通りでした。私の心は、退職で決定しました。

転職活動

うつの理由は「上司」となると、いくら休養を長くとっても、同じ上司の下では再発する恐れがあります。(私は、自分は絶対再発すると思っています。)日系企業であれば、人事に大きな裁量があるケースがあり、異動も考えられますが、事業部制をとっている外資系だとそうもいきません。人事には「あの上司の下で働ける気がしない」旨は伝えましたが、当たり障りのないコメントがきて、自分で行動するしかないと心に決めました。友人たち家族のお蔭で、ずいぶん回復しましたので、いまだと思いました。(休職後1か月半程度)

 

転職エージェントにコンタクトを取りました。会社により強みが違うので、私は4社に登録もしくは再コンタクトしました。外資系コンサルはアグレッシブですぐに動きが始まります。日系の小さなところも頑張ってくれています。この辺りは、随時アップデートしていきます。

 

休職中の転職について:

賛否両論あると思います。会社に与えられた猶予期間なんだから、治療に専念すべきと。ただ、それは人によります。症状にもよります。症状が悪い中転職活動はできません。そういう場合は、治療に専念しましょう。あなたの健康が一番大事です。そしてそれを守れるのは、あなたしかいないので、大事にしてあげてください。私のように異動先が見えない場合、また転職活動に支障がない状態の場合、リスク回避で転職活動するのは仕方ないと思います。会社としても、元の部署に戻すしかなく戻して再発されても困るでしょうから、万が一ばれても納得はいくかと思います(それぐらい想像もつくと思いますし)。また、休職中ということは聞かれない限り、答えないのがいいと思います。聞いてくるエージェントも会社もないと思いますが。あるブログで「事前にウツとしっかり伝えてください。」というのがありました。申し訳ないですが、転職をわかってないとしか言えないです。だれがリスクのある人間を受け入れますか?確かに詐称はいけません。なので、万が一聞かれた場合は、素直に答える必要があります。その場合は、そのエージェントや会社とは縁がなかったと思えばいいです。転職後にうつが再発するか否かは誰にもわかりません。ただ主治医の方とはよく話はされてください。私は、「転職するつもり」と伝えています。先生は、原因はいまの環境だから「問題なくなると思うよ」と言ってくれています。もし、先生に聞かれて止められた場合は、まずは治療に専念してください。繰り返しになりますが、健康第一です。傷病手当ももらえる状況であれば、しっかりもらってゆったり過ごされてください。仕事をして受けた傷なのですが、保障してもらって当然だとぐらいに思って大丈夫です。(傷病手当だと健康組合の問題ですが、もしあなたが訴訟をした場合会社は高いお金を払って弁護士を立てないといけないのですから。)

休職期間

3週間経った頃、地元の友人が東京にくることになり、ランチを一緒にしました。行く前は、正直ドキドキしました。また胸が苦しくなったらどうしようと。でも、なんともありませんでした。むしろ、気の置けない友人との話に心がなごみ、幸せな気持ちすらしました。友人はすごく心配してくれていて、ずっと話を聞いてくれました。おいしい料理を食べて、少しウィンドーショッピングをして解散しました。住んでいる場所は離れていますが、毎日のように連絡を取り合い、ささいな会話を楽しんでいます。

 

そんな中、また地元の高校時代の友達が久しぶりにお盆に仲の良かった4人組で集まらないか?との提案を受けました。その時には、うつの話をしませんでしたが、会った時には、自分から話をしました。みんなびっくりしていて、なんで?とか毎日どうしてるの?とか色々質問をしてくれました。久しぶりに会ったのだから、楽しく過ごして終わりにしたい気持ちもあったのですが、ずっと仲の良い友達なので言うべきだと思いました。みんなそれぞれ意見をくれて、またみんなの日常の話を聞けて、うつであるとこが嘘のように楽しく過ごせました。

 

偶然に偶然が重なるのか、留学時代の友人が日本に来ることになり、それもまたいい機会となりました。そのときも近状を聞かれ、素直に話をしました。

 

人によって、何によって癒されるは異なると思います。

ただ、私は、いままでほとんど上司から言われた具体的な内容は言ってきませんでした。思い出したくないのが大きくあり、また友人たちもそんな話は楽しくないだろうと思い控えていました。ただ、話をすることにより冷静になれることがわかりました。「自分は、上司のパワハラでうつ症状になって休職中です。」と友人に言えるようになりました。前は、恥ずかしいのと、負荷がかかる気がして言えなかったのですが、私が友人なら知らない方が悲しいと思い、言いました。もちろん誰でもかんでも言っても効果はありません。昔の同僚にすこし話したら「重い話ですね」と言われました。あくまでも、昔からの友人や心許せる友人、また家族が一番いいと思います。困ったときにどういう言葉がかけられるかが友情や愛情ではないでしょうか。

冷静になり上司にはいまだにいらだちを覚えますが、このような状況になって、友達のすばらしさに改めて気づくことができ、また幸せを感じることができたことは、人生にとっては素晴らしいことだと思っています。いつまでもこの気持ちは忘れたくないです。

休職開始

引継ぎ書の作成は時間を要しました。

いつもなら2,3時間で出来たと思うのですが、症状のせいかまずLaptopが開けるまでに時間がかかりました。やりだすと丸一日かかりました。でも終わるとスッキリしました。これでお客様に迷惑をかけることなくなると思いました。人事には無理のない程度で行って下さいとのことでした。できない方もいらっしゃると思うので、その場合はそれでいいです。そのフォローをするのが上司の役割です。ただ少し体力がある方は、作られる方が逆に心配事がなくなるかもしれません。

 

急に休職になり、何をしていいか全然わかりません。

ただただ座椅子に座って、WOWOWやケーブルテレビの映画を何本も何本もみました。映画の種類は、複雑でないのがよかったです。地上波でやっていたシャークトルネード(さめがトルネードとなって人を襲うというありえない設定のもの)は、最高でした。こんなつまらない映画あるのか?と思いますが、落ち込んでいる私にはぴったりの映画でした。その週はそのシャークトルネードの続編や似たような簡単でつまらない映画が多く、それが私を救いました。

「好きなことをして過ごしてね。」

そんなことを言われますが、その症状がでているときに「すきなこと」がいまいち浮かびません。また楽しめるのか?不安しかありませんでした。でも、中学の時に映画が何よりも大好きで心の支えだった私は、またしても映画に救われました。

営業をしているときは、ランチを外で食べるのが大好きでした。休職中なので節約も考えたのですが、しばらくは回復に力をいれようと思い、近所へ食べに出かけました。でも、お店が選べません。さっきまでお腹がすいていたのに、何を食べていいのか?わからなくなりました。仕方なくスーパーの惣菜コーナーに行きましたが、選べません。隣接しているベーカリーで悩みながら2つパンを買って帰りました。悩んでいる間、胸がずっと締め付けられた感覚がありました。休職してから1~2週間は続きました。薬を服用するのも遅れたというのもあるかもしれません。とにかく「選択」が困難になりました。「選択」を迫られるとわからないのです。この期間は、3週間ぐらい続いたと思います。

診断書~産業医判断~休職

病院に行って、全く知らない人にすべての内容はやはり伝えられませんでしたが、とにかく会社に行くことを考えると辛すぎるということ、特に上司の顔も今はみないと思わないと告げました。40分ぐらいでしょうか、先生もどういう会社?職種?兄弟構成は?等々さまざまな質問とともに話が進みました。

最後に先生が、「○○さんのは、心因性のうつではないので、我々のような心療内科精神科医が得意とする薬物療法やカウンセリングはあまり役に立たないんですよ。」「簡単な例でいうと、今の○○さんの状態は、実子が突然死して、それが受け入れられなくてうつ症状がでているといった具合です。」「心因性のうつは、原因がはっきりしないのです。」「○○さんの場合、原因は、明確で、上司のパワハラです。ただ、それによりうつの症状が発生しています。○○さんは、どうしたいですか?しばらく休養を取ってみますか?そのおつもりであれば、診断書を書きます。」とのことでした。私は、その時は恥ずかしいと思いましたが、恥を忍んで先生に「書いてもらえませんか。会社に行けません。」と泣きながら頼みました。初めての心療内科でそんな診断書が書いてもらえる話になるとは思いもよりませんでしたが(もらえなければ、辞めるつもりでした)、約2か月間休養をようするという診断書を書いてもらいました。

会社に診断書を提出すること、また人事と話をしないといけないことは分かっていましたが、どうしても会社に行きたくなくて、またお休みをしました。

上司・同僚にそのメールを送ると共に、人事に別メールを送りました。すぐに電話で話がしたいと連絡を頂き、状況の説明をしました。会社の休職制度では(各社異なるので自身の会社の制度については、ご確認の必要があります。)、産業医の判断も必要になるとのことで、産業医のアポも同時にお願いしました。人事からは、無理して会社に来なくていいと言われました。言われなくても行ける状況ではなかったのですが・・・。

 

アポを取り、産業医のカウンセリングが始まりました。

最初は、主治医の診断が正しいかをどうかを探っているようなところがありましたが、もう堂々としたものです。自分の思いのたけを産業医に話をしました。その上で、産業医から「そんな人を雇い続けているその会社に問題がある」とか「それは逃げたくなる」とか。「労基にいうとか訴えるとか、転職するつもりなら休職期間を延長してでも在職中に賢く行うべきだ」というアドバイスまで最後は頂戴しました。非常に心が軽くなりました。先生がたまたま同じ年ぐらいで奥様も働いていらっしゃって、どうやら奥様と何かが被ったような感じでした。

産業医の見解書は、直接人事に渡されるので、内容は分かりません。

ただ、この見解書は、非常に重要なので、産業医にもかかる必要があると言われた方は、何が問題であるかをしっかりと伝えてください。泣きます。感情がたくさん湧き出ます。でも、そこは踏ん張りどころです。医師という第三者を通して冷静にあなたの気持ちを代弁してくれる人になります。(終わった後ですが、主治医にも似たようなことを言われました。「ちゃんと全部言った?」と)

人事経由で休職の許可がでました。出社できない状況を加味して、直属の上司またそのうえの上司には人事から報告されました。

休職願いは郵送ベースで行いました。また、引き継ぎは、できる範囲で作成し、メールベースで送付しました。

(この当たり、症状によって、会社によって、いろんなケースがあるようなので、参考まで)

 

はじまり~病院探し

まさか自分がうつなんて。

本気でそう思いましたし、診断後も「何か間違っているのではないか?」と思い、しばらく薬も服用しませんでした。

 

メーカーの営業をやっています。それなりに実績もでてきて、社内外に認められ始めた実感がでてきた矢先のことでした。(社会人歴10年以上、転職1回)入社当初から上司の性格にはついていけないところがありましたが、自分自身をだましながら長々(約6年)とその場でおりました。(冷静になったいまはもっと前に転職を決断すべきであったと思っています。)お察しの通り、原因は「上司」と判断されました。いわゆるパワハラです。「パワハラ」と思えるようになったのも、つい最近のことで、うつ診断直後はとにかく「上司に会いたくない!」としか思いませんでした。

 

上司の対応に限界を感じ始めてしばらくした私は、ある日、帰りの電車で泣きながら帰路につきました。家についても涙は止まらず、今日上司に言われたことを何度も何度も思い出しては、泣き続けました。主人に「明日、退職願をだしていいか?」と頼みました。(うちの家は、共働きの子供なしなので、お財布は別家計になるため。)主人は、「そんなにつらいならいいよ。でも、とりあえず冷静になって。」と言われました。翌日は、目がぱんぱんに腫れて、営業できる顔でないのと感情的に辞表をたたきつけてしまいそうだったので、お休みをしました。その日は、とにかくぼ~としているか、泣いているか、寝ているか。夜に少し冷静になったときにふと「これはウツなのではないか?」と思いました。Googleでうつ診断を検索し、上から5つぐらいすべてのテストを受けてみました。すべてが「うつの可能性が高い」「病院へ行ったほうがよい」という結果でした。主人が帰宅後、「わたし、うつなんじゃないかと思うんだけど?」というと、「実は、少し前から気になるところがあった。」と告白されました。主人自身も10年以上前にいろんな不幸が重なった際になったことがあり、1年以上は病院へ通っていたとのことでした。「明日、一緒に病院にいこう。」と言ってくれ、病院を探し、行ってきました。(土曜日ということもあり、近所の心療内科は予約が取れませんでしたが、何とか1つ初診に限り予約不要という病院をみつけました。ここで言いたいことがあります。予約がとれないからといって、予約を先延ばしにしないでください。少し離れていても、その日に行ってください。いい医者にかかりたいとかあると思いますが、初診はどこでもいいです。悪いと思えば、次から他にしてください。何よりも誰かに助けをまず求めてもらいたい。誰かに事情を打ち明けて助けを求めてほしい。)